2015年03月07日
冬期赤岳登山
山の店スタッフ2名で冬期赤岳日帰りにチャレンジしてきました。今回、新しいイタリアの登攀用具メーカー「クライミングテクノロジー」のアイゼン、ピッケルを使用させてもらえたので、そのご報告も致します。
日時:2015年2月23日(月):天候雨のち曇り
アクセス:車にて八ヶ岳山荘駐車場(前夜車中)
メンバー:山の店スタッフ2名(伊橋、橋本)
山行ルート・行動時間
八ヶ岳山荘(5:40)~美濃戸山荘(6:32)南沢経由~行者小屋(8:44)文三郎経由~赤岳頂上(11:04)行者小屋(12:03)~美濃戸山荘(13:26)八ヶ岳山荘(14;05)(休憩時間含む)
朝4時起床、この時期にしては、かなり気温高め(約3℃~4℃)雨がザーザーでテンションダウン。出発を40分程遅らせ、登山開始。赤岳山荘の前に見事なアイスキャンディ。
南沢経由で行者小屋へ。この時期にしては珍しく気温が高いので、かなり汗だく。所どころ小規模な雪崩あとも!休憩中、暑いのでハッシー雪にダイブ。
行者小屋に到着。ここまでは、特にアイゼンは必要なかったです。テン泊の方が4組位いました。天気がよければ赤岳、横岳、阿弥陀岳が見えるのだが・・・残念
ここで、40分程天候回復を期待して待機。ぜんぜん回復せず、3組ほど先に文三郎からアタック。ここから、お待ちかねのCTアイゼン・ピッケル装着。使用感・詳細は後ほど。
分かりづらいですが、かなりの傾斜、しんどい、風強い。通常、階段になっているが全て雪の中。クサリはほんの僅かですが出ていました。およそ風速15メートル位、視界50メートルほど雪は降っていないのでこのままアタック続行。
山頂直下、風速アップ顔が痛い。
ここまで、CTのアイゼン、ピッケルまったく問題なし。
2人ともテンションアップ。
先行者を追い抜きトップで登頂成功。頂上小屋がなんとなく見え、行って見ようかと思いましたが、とんでもない烈風が吹いていた為、速攻下山開始。
帰りは、グリセード・シリセードを使い、速攻で降りてきました。今回、予定では地蔵尾根から登るはずでしたが天候不良だった為、文三郎ピストンに変更。問題なく無事終了。
今回、使用したCT(クライミングテクノロジー)左からヌプツェEVOセミオート、オートマティック、ハウンドG(50cm)、アルパインツアー(60cm)
使用者 橋本 ヌプツェEVOオートマティック・アルパインツアー(60cm)使用
アイゼン(ヌプツェEVOオートマチック)は、食いつきが非常によく、フラットに置いても雪が殆ど崩れず。前爪2本で立っても安定性あり。真ん中が短めのため、岩に乗っても良し。重量はそこそこあります (^。^;)収納ケース付きはありがたい。
ピッケル(アルバインツアー)は60センチを借りたので少々長め。しかし、縦走用ピッケルなので許容範囲内。ブレードが大きく、滑落停止はし易い。自分で刃を研ぐとさらに良くなるだろう。ピッケルバンドは腕用が付いていて、自分で調節可能。スリング等を使い肩掛けにすると縦走時に手を離しても落ちないので自身でピッケルリーシュを付け足しても良いだろう。比較対象としては、グリベル・エアーテックがよい。ベントなんかはほぼ一緒。違いとしては、持ったとき、振ったときの重量感、グリベルはヘッドが重いと感じるだろう。CTは全体にバランスがとれていて重さを感じない。刃に関しては流石グリベル。
実際に使用してみて、問題なく使え良い印象をもった。値段的にもそれ程高くはないので、お勧めできる一品である。
使用者 伊橋 ヌプツェEVOセミオート・ハウンドG(50㎝)使用
まず、アイゼンの第一印象は、かなりがっしりした作りだと感じました。実際雪上で使用して、アンチスノープレートに雪が付きにくく、爪のグリップ力も全く問題なく岩稜帯でも安定して登れました。他社メーカーと比べても特に機能的に劣る部分は無いと感じます。ただ頑丈な分、若干重めかな。
ハウンドGは、ヘッド、ブレード部分が一回り小さくかなり握り易く、全体の重心がへッド、ブレードよりなので振り易く、持っている時の重量感も感じにくかったので、より長時間の行動でも疲れにくいと感じます。一回り小さいので使う前は、初期制動、滑落停止などに不安がありましたが、実際に試してみて、特に問題なし。そして何より、作り込まれているのにお求め易い価格。
という事で、カンダハー山の店で今年10月頃よりCT取り扱い開始します。入荷次第ホームページにてお知らせします。
今回、ご協力いただいた、代理店イワタニ・プリムス様ありがとうございました。
CTの詳細スペックはこちら